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仲井戸”CHABO”麗市×和田唱

プレミアムな弾き語りイベント『STAND ALONE』。Vol.8に出演するのは、ソロとしても始動したTRICERATOPSの和田唱と、RCサクセションのギタリストとして日本のロックンロールシーンを牽引し続けてきた仲井戸”CHABO”麗市。世代を超え、過去にも貴重なアコースティック・セッションなどを繰り広げてきた両者。ともにロックンロールとブルースを愛し、普段から絵文字満載のLINEでやりとりをしているという二人だけに、今回もとびきりレアで楽しい一夜になること必至。そんな和田とCHABOのロックンロールな出会いとそれぞれの音楽、気になる当日のステージについて、前編と後編の2回に分けてお届けします!

世代を超えた、R&Rな出会い

──お二人はいつ頃出会われたんですか?

和田唱(以下、和田):98年か99年かな? キャンペーンで行ったFM福岡の廊下でCHABOさんとすれ違ったんですよ。”CHABOさんだ!”って心の中で叫びつつ平静を装って会釈したら、CHABOさんがすーっと僕のところに来て、”君の書く曲、好きだよ”って言ってくれたんですよ。しかもその後、”これからもいい曲書いてね”って言ってくださって。僕それ、後でめっちゃいろんな人に自慢しまくりましたからね(一同爆笑)。

和田唱

仲井戸”CHABO”麗市(以下、仲井戸):当時、知り合いからトライセラの音源をもらってたのもあって、唱くんの顔は俺、知ってたのね。この話は以前二人で共演した時のMCでも言ったんだけど、たまたま青山ブックセンターの入り口にある下りのエスカレーターに俺が乗ってたら、唱くんが偶然、上りのエスカレーターに乗って店から出て来たことがあってさ。その時は面識も何もなかったんだけど、トライセラのあのコだ、と俺は気づいたのね。そしたら俺の前にいた女の子がファンだったみたいで、”唱くん!”って声をかけたんだよ。その時の彼の立ち振る舞いがさ、こうやってね、(椅子から立ち上がり、片手をさっと上げて挨拶するジェスチャーで)、すごくイカしてたんだよ(笑)。本来は俺、調子良く声をかけたりするのが得意なタイプじゃないから、福岡の時も一瞬迷ったと思うんだよね。でも社交辞令じゃなく自分が思ってること……とくにいいことは、ちゃんと相手に伝えた方がいいとその頃思い始めたなんてこともあったからだと思う。自分も言われたらきっと嬉しいし、その時限りの出会いになるかもしれないじゃない? きっとそんなあれこれを何分の一秒かの間に考えたんだろうね。

仲井戸”CHABO”麗市

──当時の和田くんは23~4歳。なめられたくない、音楽で評価して欲しいと葛藤していた頃だと思うんです。CHABOさんご自身も過去にそういう思いをきっと経験されていたからこそ、迷いつつも声をかけられた……。

仲井戸:そうかもね。彼と全く同じではないだろうけど、本来の自分はそうじゃないのにっていう、俺もそんなふうな違和感を当時感じてたんだろうね。いろんな経緯があって、当時女の子みたいな格好をしてやろうと思って俺はやったりもしてたけど、実際はすごい気も強い人間なのに、格好のせいでなめられるのはすごいイヤだったりね。

──そんなお二人が初めて作品を通して共演されたのが、仲井戸”CHABO”麗市生誕60周年記念リスペクトアルバム『OK!!!C’MON CHABO!!!』(2011年)なんですよね。

仲井戸:寺岡呼人くんのプロデュースでいろんなアーティストが俺の曲をカバーしてくれたんだけど、トライセラはロックンロールバンドだからRC(サクセション)の曲を選ぶタイプかなと思ってたら、とっても意外な曲を選んでくれて。それはすごく嬉しかったな。

和田:CHABOさんは古井戸としてデビューされてるので、たくさんの名曲の中から、僕らは古井戸の「ポスターカラー」をカバーしたんです。

仲井戸:あの曲で使ってるポール・マッカートニーのコード進行を、唱は完璧に見抜いて選んでくれたんだなって思ったんだけど。

和田:ポールが作ったビートルズの「フール・オン・ザ・ヒル」のD6コードですね。実はそれ、CHABOさんに言われて初めて気づいたんですよ。僕はあの曲の持つ、自分と同じ東京出身のアーティストが作った曲ならではの雰囲気に惹かれたんですよね。

仲井戸:そっかそうだったんだ。ただそのアルバムに俺自身は参加してないから、実際に唱と一緒にステージに立ったのは、そのトリビュート盤のお礼としてやったイベント(2012年開催の『CHABOの恩返し』)で。アコースティックで共演したんだよね。

和田:いやぁ、緊張しましたよ。当時は一人で演奏する経験もほとんどなかったし、筋金入りのCHABOさんの男性ファンの前に立つわけですからそれはもう!

和田唱

仲井戸:でもやっぱ唱はうまいからさ。マニアックな奴等も納得させちゃうんだよね。

和田:あの日はアンコールで二人だけで演奏した時がとくにぐっときましたね。CHABOさんはそういう、ステージのマジックを持ってらっしゃる方なんですよ。これはなかなか言葉で説明しづらいんですけど、共演した人みんなが感じてることだと思うんです。あの恩返しイベントの後は、CHABOさんとコンスタントにいろんなところでお会いする機会がちゃんとあるんですよね。

仲井戸:そうだね。いろんなフェスの現場とか、キョシローへのトリビュートライブで唱くんがRCの曲を歌ってくれたりとか、トライセラのイベント(全12回開催のアコースティックライブイベント『12- Bar』)の最終回に俺を呼んでくれたりとか。行き来が始まったね。

和田:野音でやったTRICERATOPSの20周年記念イベントにもシークレット・ゲストで出てもらいましたよね、CHABOさんと小田和正さんに。おかげで僕らにとっても誇らしい一夜になりました。

──作品や演奏を通して、お互いの音楽性はどんな風にとらえてますか?

仲井戸:まずはトライセラのメロディとか楽曲の良さには惹かれるよね。いい意味でとてもポップなバンドだし。コード進行とかを聴くと、ビートルズを通ってるのかな、細かく言えばポールだなとか、いろいろ想像するわけ。彼の場合はウイングス(ポールが妻のリンダ・マッカートニーらと結成したトリオ・バンド)かな? あと、唱のプレイのなかにジャズみたいなコードとかテンションを感じたりするのは、彼のオヤジさんがジャズを聴いてたっていうのがあるからなのかなとかさ。唱のソロアルバム(『地球 東京 僕の部屋』)にも「Moonwalk Moonwalk」って曲があるように、知り合ってからはマイケル・ジャクソンの影響も大きいことを知ったけど、やっぱりブルースはルーツにあるよね。バンドとしての唱の立ち姿とか、335(ギブソンから発売されたセミアコースティックギター「ES-335」)を弾いてるのを見ると、ヤードバーズ時代のエリック・クラプトンみたいなとこあるじゃん、絶対クラプトンを意識してるよね、とかね。

仲井戸”CHABO”麗市

和田:うわ~~~っ(嬉笑)。

仲井戸:あと、ソロアルバムは言葉(歌詞)の面でも、ある種の唱のマニフェストだと思う。でもポップなの。俺がそういう歌を書いたら質感としてどーっと重く行くんだけど、唱はポップに飛ばせるっていうのが、特別な魅力だと思ったりね。

和田:ありがとうございます。僕から見たCHABOさんはね、これは(寺岡)呼人さんとも話してたんですけど、音楽がどうこう以前に、ギター持ってステージに立ってるシルエット自体がいいんですよ。まずそれが第一にCHABOさんのずるいところ(笑)。あと、例えば一緒に演奏するとね、俺のギターの音がくもってるんじゃないかって思うぐらい、CHABOさんのギターの音はピューンッって、めっちゃはっきりしてるんですよ。CHABOさんのピュアさがそのままギターの音に反映されるんですかね。音によどみがないんですよね。

仲井戸:和田唱に言われると嬉しいね。今年も頑張れそう(笑)。

和田:Charさんと共演されたライブも僕、観客として観に行ってたんですけど、Charさんは技巧派ギタリストだから、どっちかというとCHABOさんは味で聞かせるのかなと思ってたら、これがね、クラプトンとキース(・リチャーズ)みたいなことにはならなくて、互角な感じでギュンギュン来るんですよ。やっぱCHABOさんすごいわ、と思いましたね。ステージでブルースのソロ回しとかを一緒にやらせてもらうともうね、困っちゃいますよね。”ヤバい、俺もうネタがない!”って(笑)
ちなみにCHABOさんは本番直前まですっごい物静かなんですよ。本番前って、普通は大きな声で発声したり身体を動かしたりしてウォームアップするし、俺もそうしないと不安なタイプ。でもCHABOさんはギターもちょろちょろっと弾くぐらいで、これからステージ出る人のテンションじゃない(一同爆笑)。

仲井戸:抑えられてた闘牛の牛がいきなり爆発する、みたいなテンションで行きたいんじゃないの(笑)。そこはタイプの違いなんだろうね。声を出したり、ストレッチしたりすごくテンションを高めてステージをまたぐ人と、そうじゃない人と。清志郎も後者だったね。もっと言うとあいつ、本番直前にお灸したり(笑)、静かに逆立ちしてたりね。それが自分なりの集中ってことなんだろうね。で、俺は唱の言う通りそんな感じ(笑)。けどステージに出ると変わるんだよね。それまではドキドキしてるし、それがなくなったらステージに出ることは終わるんだろうけど。ステージ出たらバキーンってなるからね。でも……やっぱステージに出るまではイヤだよな?

和田:イヤです。ほんとイヤ(苦笑)。

仲井戸:そのイヤさをアッパーに準備し持ってくタイプとぐずぐず、もそっとしてってやつがいるんだよね俺は後者。いやぁ、唱は観察してるねぇ(一同爆笑)。

仲井戸”CHABO”麗市×和田唱

Text:早川加奈子
Photo:三浦麻旅子

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