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「uP!!!SPECIAL LIVE HOLIC supported by SPACE SHOWER TV」の第24弾が9月22日(日)、横浜ベイホールで開催される。今回は、16作目となるニュー・アルバム『ALL THE LIGHT』でもロックバンドとして円熟味をましながらも、つねに尖った感性で進化を遂げているGRAPEVINEと、音大のメンバーで結成し、音楽的な遊びをふんだんに意欲的にポップ・ミュージックを更新して、ライブシーンで頭角を現わすマカロニえんぴつがツーマンを繰り広げる。初のツーマンということで、そのお手合わせとしてそれぞれのフロントマンの対談を行なったが、GRAPEVINEのファンであるマカロニえんぴつのはっとり(Vo/Gt)の質問に田中がタジタジとなりつつも、普段は聞けない話も出てくるインタビューとなった。まだ話し足りないようで、当日のライブもまた楽しみだ。

「鳩」というGRAPEVINEの曲、あのシャウトがやばくて。どうやってやってるんだろうって。(はっとり)


──おふたりは面識はあるんですか。


はっとり:以前にフェスのバックヤードで押しかけてCDをお渡ししたときが、僕は念願の初対面でした。


田中和将:あれは、去年かな。


はっとり:ミリオンロック(百万石音楽祭~ミリオンロックフェステイバル~)でしたね。



──そのときのマカロニえんぴつの印象はありましたか。


田中:そのときはライブも観れなかったのでとくに印象というのはなくて、ああこういうバンドがいるんだなっていう感じで。CDをいただいて、帰って聴いたんです。


はっとり:うわあ、そういうのって聴いてもらえないと思ってました。まさか聴いていただけていたとは。


田中:それでちゃんと曲が書ける人なんだなっていう印象でしたね。


──はっとりさんはいつぐらいから、GRAPEVINEという存在が大きくなっていったんですか。


はっとり:僕は本格的にハマり出したのが、最近と言ってしまえば最近で大学に入ってからだったので7年前ですね。もちろんそれまでも名前は知っていました。僕は音大出身なんですけど、1年のとき同じボーカル科の友だちでGRAPEVINEが好きな子がいて。その子の家に遊びに行ったときに「光について」のライブ映像を観せてくれたんです。それで衝撃を受けて。照明がずっとつかないんです。


田中:ああ(笑)。


はっとり:後ろから白く光りが薄くあるんだけど、顔がほとんど見えないでいつ照明がつくんだろうって思っていたら、終始そのままで。「光について」という曲だからこそ光を最小限に抑えて淡々とやっている感じで、それでより楽曲の醸し出す切ない雰囲気にぐっと引き込まれて。そこからGRAPEVINEのCDを買って、ハマっていったんです。


田中:恐れ入ります。


──音楽的、サウンド的にはGRAPEVINEのどんなところに惹かれるんですか。


はっとり:いわゆるいい音っていうか。僕はギターを弾くので、ギターの音色しか良し悪しはわからないですけど、アルバム『Lifetime』(1999年)から洗練されている音作りで。ギターを弾く人が好むいい音っていうのを、バランスよくギターふたりが音域を分けて担っている感じが、参考になるというとあれですけど、どうしたらこうなるんだろうっていうのがありましたね。


田中:バンドの編成としては近いよね。


はっとり:編成はそうですね。うちは正式メンバーで鍵盤がいるんですけど、そこの部分でも惹かれます。


田中:そういうことではアレンジは、ある意味近づいていくというか。


はっとり:勉強になりますね。いわゆるロックサウンド、往年のロックサウンドを、しっかりやってるという感じで。無骨なところが好きですね。とくにアルバム『Lifetime』での音が僕は好きですね。


──ルーツ的なところで、どこかシンクロするところっていうのもあるんですかね?


田中:あるんじゃないかなと思うんですよ。僕はまだ、マカロニえんぴつのライブも観てないですし、音源だけ聴かせてもらった状態なんですけど。今どき珍しい、いわゆる往年のクラシックロック、ポピュラーミュージックのなんたるかをちゃんと分かってやっている人たちなんだなという気がしたんですね。それってここ10年くらい、ほかのバンドを見てもあまり感じなかったことだったので。今どき珍しいなというのはありましたね。


はっとり:ルーツで言うと、僕は父親の影響でハードロックとかが好きだったんです。ギターを手にした当時は、ギタリストの方を目指していたんです。そこは田中さんと一緒だと思いますね。高校の時にボーカルで真面目に音楽活動をしはじめたんですけど、中学時代は遊びで弾いていて。ギタリストっていうものに漠然と憧れていたので、リッチー・ブラックモアとかマイケル・シェンカーも好きだったし、速弾きを練習してました。


田中:へええ。


はっとり:あとはスコーピオンズの、マティアス・ヤプスっていうギタリストとか。とりあえず速弾きをがむしゃらにやってました。でも向いてないと思って諦めたんですけどね。


田中:はははは(笑)。


はっとり:ボーカルを目指しはじめたのは、奥田民生さんのソロの音源を聴いて歌う人への憧れが強くなったんですけど。田中さんの声を聴いたときに、僕はもともとハードロック好きだったからシャウトがかっこいいと、惚れてしまうんですよ。


田中:ハードロックっぽいかな。でも当時はシャウトする人少なかったもんね。


はっとり:そうなんですよ。僕が聴いてきたポップシンガーとか、ロックとはいえ歌もので歌っている人では少なかったです。サンボマスターも好きなんですけど、サンボマスターのシャウトともまた違うんですよね。


田中:あの人のはもうちょっとエンケンさん(遠藤賢司)っぽいというかね。スクリーミングに近い。


はっとり:田中さんは多分、喉をあまり痛めないでやる、正しいシャウトの方法で。僕、どうやったらこれを出せるんだっていうので、大学時代に歌のレッスンがあったんですけど、先生が「君が歌いたいように指導するよ」っていう感じだたので、田中さんみたいなシャウトがしたくてって言って、先生と一緒にシャウトの練習を大学4年間やったんです(笑)。


田中:普通、ボイトレの先生シャウト教えてくれへんよ(笑)。


はっとり:親身になって教えてくれましたね。僕はそれで一個習得したつもりでいるんですけど、鼻にかけてやるっていうやり方を見出しました。それで田中さんに近づけたかなと思って。「鳩」というGRAPEVINEの曲、あのシャウトがやばくて。どうやってやってるんだろうって。


田中:いや、お恥ずかしい。そう言ってもらえて嬉しいですね、すごく。


 

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「お約束」を破ったほうがいいんじゃないかなって、ここ数年は思っていますね。(田中和将)
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